家族信託と成年後見の違いとは?それぞれの特徴について詳しく解説!

司法書士法人ホワイトリーガル

こんにちは、司法書士法人ホワイトリーガルのブログを執筆している司法書士の久我山左近です。

高齢化社会の進行にともない、老いる両親や家族の将来のことを考える必要性がグッと増してきました。
その際に検討されるのが、家族信託と成年後見制度の2つの手続きになります。
しかし、この2つの制度には、どのような違いがあるのか分からないという方が大半だと思われます。

カワウソ竹千代

ボクの両親もかなり高齢になったので、そろそろ財産をどうするか家族で考え始めたんだけど、とくわからないんだよね!

久我山左近

その場合に検討する手続きには、家族信託と成年後見という2つの方法があるんじゃ!

カワウソ竹千代

どっちも名前くらいは聞いたことがあるけど、どっちの手続きがいいのか教えて欲しいな!

久我山左近

家族信託と成年後見にはどちらもメリットとデメリットがあるので、今回の記事で詳しく解説するぞ!

今回の記事では、家族信託と成年後見制度の特徴や違いについて、司法書士の久我山左近が詳しく解説いたします。
両制度の具体的なポイントを押さえながら、どちらがより適しているかを判断するための情報をお伝えします。
大切な家族の未来を考える上で、ぜひご参考にしていただければ幸いです。

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目次

家族信託と成年後見のそれぞれのメリット、デメリットを詳しく解説!

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参考:厚生労働省「成年後見はやわかり」

1. 家族信託の特徴

家族信託とは、自分の財産の管理等を、信頼できる家族や知人など、任せる人を自由に決める制度です。
自分の財産のことで、子や親族に迷惑をかけたくないという方にとって、柔軟性があり使いやすい仕組みになっています。
家族信託には、以下のような特徴があります。

●認知症などのリスクに備えて、財産の凍結を防ぐことができます。
財産の管理や処分は、受託者委託者から財産の管理・運用・処分などを任された人)が行います。

●財産の承継や、事業継承を自分の思い通りに決めることができます。
家族信託契約には遺言効果もあり、次の受益者をあらかじめ指定することができます。

●高額な報酬が発生しないため、資産家でなくても利用しやすい制度です。
受託者が家族であれば、無償で財産管理を行うことができます。

●財産管理の自由度が高く、受託者委託者の意思に従って、財産の売却や運用などを行うことができます。

●財産管理の状況を本人が見届けられます。家族信託は信託契約の時点で効力が発生するため、本人が元気なうちに財産の承継ができます。

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参考:法務局「家族信託とは?」

2. 成年後見制度の特徴

成年後見制度とは、認知症や知的障害、精神障害などによって判断能力が低下した人を法的に支援する制度です。
成年後見制度には、以下のような特徴があります。

●本人の代わりに、後見人と呼ばれる人が財産管理や身上監護(身上保護)の業務を行います。
後見人には、親族や専門家(弁護士・司法書士等)などがなることができます。

●本人の判断能力が低下する前に、任意後見制度を利用して、後見人などをご自身で決めておくこともできます。

●本人の判断能力が低下した後に、法定後見制度を利用して、家庭裁判所に後見人を選任してもらうことができます。

●後見人は、本人の財産や生活に関する重要な契約や手続きを代理で行うことができます。
裁判所の監視などもあり、財産の使い込みなどを防ぐこともでき安心です。

●後見人には、後見監督人と呼ばれる人が付けられることがあり、後見人の業務を監督します。
これにより、後見人の不正行為や怠慢を防ぐことが可能です。

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参考:法務省「成年後見制度・成年後見登記制度」

3. 家族信託と成年後見の違いとは?

家族信託と成年後見は、いずれも認知症などによって判断能力が低下した場合に備えて、財産の管理などを任せる制度です。
しかし、その仕組みや特徴には大きな違いがありますので、自分や家族の状況に合わせて、適切な制度を選択することが大切です。

家族信託は、自分の財産の管理や処分を信頼できる人に任せる制度で「委託者(財産を委託する人)・受託者(財産を管理する人)・受益者(財産の恩恵を受ける人)」の3者が関係し、委託者と受益者は通常同じ人になりますが、別の人を設定することもできます。
家族信託は、信託契約によって設定され、信託契約の内容は当事者が自由に決めることができます。

家族信託は、判断能力があるうちに、自分の意思に沿って財産の管理や承継を決めることができ、効果的に相続対策を行うことが可能です。
しかし、家族信託の受託者には、受益者の生活や医療に関する身上監護権はありませんので、同居の子・親族以外が受託者になる場合は注意が必要です。

成年後見は、判断能力が低下した人を法的に支援する制度です。成年後見には「成年被後見人(判断能力が低下した人)と成年後見人(財産管理や身上監護を行う人)」の2者が関係します。
成年後見は、家庭裁判所の審判によって開始し、成年後見人は家庭裁判所によって選任され、成年後見人の権限は民法で画一的に定められています。

成年後見は、判断能力が低下した後に開始できるので、本人の保護を強化するメリットがあり、本人の生活や医療に関する身上監護権があります。

一方で、成年後見人は、財産の管理や処分に多くの制限を受けるため、財産の運用や承継に柔軟性がないデメリットがあります。
また、成年後見人に専門家(弁護士や司法書士など)が選任された場合には、毎月報酬が発生するため、財産の減少につながる可能性があります。

4. 家族信託と成年後見制度のまとめ

家族信託と成年後見は、財産の管理や承継を行う制度ですが、その仕組みや特徴には大きな違いがあります。
家族信託は、自分の意思に沿って財産の管理や処分を信頼できる家族などに任せる制度です。

成年後見は、判断能力が低下した人を法的に支援する制度で、本人の生活や医療に関する身上監護権があります。
家族信託と成年後見は、それぞれにメリットとデメリットがありますので、自分や家族の状況に合わせて、適切な制度を選択することが大切です。

ただし、難しい法的な要件などがありますので、弁護士や司法書士などの専門家に相談することが一般的です。
認知症が進行すると、家族信託ができなくなり選択肢が減ってしまいますので、ぜひ当事務所のような専門家に早めに相談するようにしましょう。

どうでしょう、家族信託と成年後見についての理解が深まりましたでしょうか?

ここまでで、今回のブログ「家族信託と成年後見の違いとは?それぞれの特徴について詳しく解説!」のテーマの解説は以上になります。

当サイトを運営する司法書士法人ホワイトリーガルでは、家族信託についての無料相談だけでなく、成年後見や遺言書作成など相続に関連するお悩みについても無料でご相談することができます。
ぜひ、お気軽に当サイトの無料相談を利用していただきたいと思います。

カワウソ竹千代

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久我山左近

ぜひ、お気軽にご相談をしていただきたいと思います。
それでは、司法書士の久我山左近でした!

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