時効援用と信用情報の回復について！事故情報が抹消される期間とは？

2024年10月23日

こんにちは、司法書士法人ホワイトリーガルのブログを執筆している司法書士の久我山左近です。

債務整理をすると、信用情報機関に事故情報が登録されて、約５年程度の期間はローンやクレジットカードの利用が制限されます。
それでは、時効を援用すると信用情報にはどのような影響があるのでしょうか？

今回のブログでは、時効援用が信用情報にどのような影響があるのか、また時効援用で事故情報が抹消されるのかを借金問題に詳しい司法書士の久我山左近がわかりやすく解説いたします。
今回の記事を読むと、時効援用での信用情報への影響についての正しい知識が身に付きますので、ぜひ最後までお読みください！

時効を援用すると信用情報は削除される？司法書士が詳しく解説します！

借金を長い期間返済をしていないと、その借金は消滅時効の対象になり、時効を援用することで借金自体がなくなることになります。
しかし、長く返済をしていないわけですから、もちろんブラックリストには事故情報が登録されています。

今回のブログでは、時効援用が信用情報にどのような影響があるのか、また時効援用で事故情報が抹消されるのかを借金問題に詳しい司法書士の久我山左近がわかりやすく解説いたします。

信用情報機関の種類と取り扱い業者の一覧です。

これら３つの信用情報機関には、以下のような利用者の様々な情報が記録されています。

ローンの返済を滞納したり、債務整理の手続きをすると、それが「事故情報」として記録されます。この事故情報のことを一般的に「ブラックリストに載る」といい、この信用情報機関での事故情報に関する記録が消えるまでは新たな借り入れやクレジットカードの利用が制限されます。

「JICC」は、主に消費者金融や銀行カードローンの保証の内容が記載されています。時効が成立した場合は、その内容を加盟企業が申告すると比較的早く記録に反映されます。

司法書士や弁護士などの専門家に依頼すると、受任通知が相手に届いた段階で「債務整理」という情報が登録がされます。また、返済を延滞していますので「延滞」という情報も載っています。その後、時効援用して時効が成立すると、対象にした会社の情報がすべて削除されています。

「CIC」はクレジットカードなど信販系の会社と携帯電話やスマホの本体の分割代金の情報が多く記載されています。「CIC」は月に１度の更新なので反映されるタイミングは「JICC」より遅く、時効成立後２ヶ月程度は間隔をあけて確認することが必要になります。

「CIC」に情報が記載されている場合、時効援用して時効が成立した後５年間の保有期限を過ぎれば自動的に情報が削除されます。ただ、一部のケースでは情報が訂正ではなく削除されているケースもありますので、すべてが５年で削除されるわけではないようです。

銀行のカードローンには保証会社がついています。借金の延滞後は保証会社が代わりに支払いますので、信用情報には「代位弁済」と登録され５年間登録されています。ですから、時効援用を検討する時には、５年以上が経過しているはずなので信用情報を取得してもすでに削除され記載がないことがほとんどになります。

あくまでも信用情報を削除や訂正するのは、依頼した事務所ではなく加盟業者の信用情報機関に対する申告になります。時効援用の依頼を受けた事務所が信用情報機関に対して信用情報を削除するための請求は一切できません。

依頼を受けた事務所で対応できるのは、相手側に時効援用の内容証明郵便を送付し時効が成立したかを確認するところまででです。その結果を信用情報に登録している加盟業者が信用情報機関に報告することで信用情報の削除や訂正がされます。

一部の事務所のホームページで、信用情報を削除しますと表現していることがありますが、時効援用の依頼を受けた事務所が削除の依頼をしているわけではなく、時効が成立した結果を相手方の業者が信用情報機関に報告することで削除や訂正がされているだけなので覚えておいてください。

信用情報は原則として本人しか取得することができません。

以下が、ご自身の信用情報を確認するための信用情報機関に問い合わせ先になります。