こんにちは、司法書士法人ホワイトリーガルのブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
借金の返済が厳しいから、債務整理をしようと考えているだけど、債務整理をしたら住宅ローンが組めなくなるって本当なの?
確かに、債務整理をしてからしばらくの間は、住宅ローンを組むのは難しくなるんじゃ!
今後は結婚も考えてるし、住宅ローンが組めないなら債務整理しない方がいいのかと思って…。
そうなんじゃが、現状で借金の返済が厳しいのであれば、早めに債務整理をして、今後の生活を立て直すのがお勧めなんじゃ!
債務整理の手続きを取ると信用情報に事故情報が登録されるため、一定期間は住宅ローンを組むのが難しくなってしまいます。
ただし、現在の信用情報は事故情報だけではなく、借り入れの情報も掲載されておりますので、多くの借り入れがある方はやはり住宅ローンを組むことが難しくなります。
今回のブログでは、債務整理後に住宅ローンが組めなくなる仕組みと住宅ローンの審査対策について、司法書士の久我山左近が詳しく解説いたします。
今回の記事を読むと、債務整理と住宅ローンに関する正しい知識が身に付きますので、ぜひ最後までお読みください!
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それぞれの債務整理と事故情報の関係を司法書士が詳しく解説します!
債務整理とは、法律の力を使って借金を減額または免除してもらう手続きであり「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つの方法があります。
そして、どの手続きをとった場合でも、債務整理をしたという情報は信用情報機関に記録されてしまいます。
銀行などの金融機関は、住宅ローンの契約の際にほぼ必ず信用情報機関の情報を参考に審査を行うため、債務整理をした方は審査に落ちやすくなります。
また、債務整理をした事故情報が残る期間は、手続きによって異なります。
任意整理|完済後5年間は審査に通りにくくなります。
任意整理をしたという事故情報は、任意整理によって減額された借金を完済してから最長で5年間は残り続けます。
そのため、あくまでも原則ですが、任意整理の手続きをしてから完済までの期間、完済してから5年間は信用情報に事故情報が残っている状態になります。
個人再生|完済後5年間は審査に通りにくくなります。
個人再生をした記録は、任意整理と同様に減額された借金を完済してから最長で5年間は残り続けます。
個人再生後の借金は、原則3年間で完済するように計画するため、完済してからの5年間であわせて最長8年間は信用情報に事故情報が残っている状態になります。
しかし、個人再生では申し立て時に契約している住宅ローンは、手続きから除外する制度がありますので、ローン返済中のマイホームを失わずに、他の借金だけを減額することが可能です。
自己破産|申立後7年間は審査に通りにくくなります。
自己破産をした事故情報は、自己破産の申し立てから原則5年間は信用情報機関に事故情報が残り続けます。
ただ、銀行系の信用機関に関しては7年間事故情報が残りますので、こと住宅ローンに関しては7年間は審査に通しにくくなる可能性があります。
ただし、ここまで紹介致しましたのは、原則になりますので、所得が増えたり安定していれば、それより早く住宅ローンの審査に通る方もいらっしゃいます。
債務整理後に住宅ローンの審査を通りやすくする対策を解説します。
債務整理後に住宅ローンの審査を申し込む場合は、ここから解説するコツを押さえておくと審査に通りやすくなります。
信用情報が回復した後に住宅ローンを申し込む
債務整理をした後は、前述したように、一定期間は信用情報に事故情報が残り続けてしまいます。
銀行などの金融機関は、個人の信用情報を閲覧する権限を持っているため、信用情報に事故情報が残っていることは審査の際に必ずバレてしまいます。
過去に債務整理や返済を滞納をした方と、住宅ローンのように多額のローンを契約するのは銀行にとって大きなリスクがあります。
なお、ご自身の信用情報が回復したかどうかは、信用情報機関に対して信用情報の開示請求をすればご自身でも確認できます。
一つの会社に正社員として長く勤める
住宅ローンの審査をする際は、信用情報だけでなく、ご自身の年収や家族構成などのさまざまな要因をもとに、総合的な審査が行われます。
特に、正社員として勤続年数が長い方は、今後も安定した収入を得られる可能性が高いため、住宅ローンの審査に有利になります。
そのため、債務整理をした後でも、一つの会社に長く勤めることで住宅ローンの審査に通りやすくなります。
今まで利用したことのない銀行に申し込む
信用情報機関が保有している情報とは別に、各金融機関は独自に顧客データを管理しています。
ですから、過去に債務整理によって借金を減額または免除したという情報は、各金融機関の内部には半永久的に保存されている可能性が高くなります。
そのため、債務整理後に住宅ローンを申し込む際は、過去に債務整理をしたことのない銀行や信用金庫に申し込むのがお勧めになります。
カードやローンを利用してクレヒスを積む
債務整理をした後でも、一定期間が経過すれば信用情報は綺麗になります。
しかし、債務整理後に信用情報が綺麗になった時には、過去にローンやクレジットカードを利用した記録も残っていない「スーパーホワイト」という状態になっています。
基本的に、住宅ローンを組む方は30代から40代が大多数になります。
現在ではキャッシュレスの時代でもあり、その時点でローンやクレジットカードを利用した記録がないと、これまでにローンやカードを利用していないのは不自然で、債務整理をした後なのではないかと疑われる可能性があります。
そのため、債務整理の手続き後に住宅ローンを申し込む際は、自動車ローンを組んだり、クレジットカードを常に利用して、クレジットヒストリーを積んでいくのがお勧めになります。
ただし、リボ払いは逆効果になりますので、クレジットカードのお支払いは翌月一括のみが有効になりますので、ご注意ください。
また、自動車ローン以外のキャッシングやローンカードなどについても逆効果になりますので、出来るだけ控えた方がいいでしょう。
住宅ローンの返済が厳しい時は債務整理するべき?
住宅ローンの返済が厳しいけれど、リスクを考えると債務整理に踏み切れないという方も多いのではないでしょうか?
しかし、現段階で借金の返済によって生活が圧迫されているのであれば、早めに債務整理した方が結果的に生活が楽になります。
ただし、債務整理の中でも、すべての借金の返済義務を帳消しにする自己破産を選択すると、せっかく購入してローンを返済しているマイホームは処分されてしまいます。
住宅ローンの返済が厳しいけれど、購入したマイホームはなんとかして残したいという方は、個人再生での解決を検討いたしましょう。
個人再生は、裁判所に申し立てをして、借金の総額を約5分の1と大幅に減額できる手続きです。
個人再生を申し立てる際は、消費者金融や銀行のカードローン、クレジットカードのリボ払いなど、すべての借金が減額の対象になります。
そして、個人再生の住宅ローン特則という制度を利用すれば、住宅ローンの返済はそのままで、マイホームを失わずに済みます。
住宅ローンを返済中で、マイホームを残しながら借金を減らしたい方は、個人再生の利用をぜひ検討してみてください。
債務整理後でも住宅ローンを組めた人っているの?
債務整理後でも、住宅ローンを組める可能性は十分にあります。
住宅ローンを商品を提供している金融機関が、審査をするの際にもっとも重視する点は、ご自身の健康状態や完済時の年齢になります。
また、債務整理をした方に住宅ローンや自動車ローンを組んではいけないという法律がある訳ではなく、最終的にはローンを申し込んだ銀行などの金融機関の判断次第になります。
なお、当事務所の依頼人の方の中には債務整理後のまだブラックリストに登録されている期間でも住宅ローンや自動車ローンの審査に通っている方がいらっしゃいますので、ローンの審査に通るかどうかは、実際にローンを申し込んでみないとわからないとも考えられます。
それでは、今回のブログ「債務整理後に住宅ローンは組める?住宅ローンの審査対策を解説!」というテーマについての解説は以上となります。
また、当サイトを運営する司法書士法人ホワイトリーガルでは、いつでも借金のお悩みの無料相談をおこなっています。
また、ご自身の借金の月々の返済がどれぐらい減額できるかの「借金減額無料診断」も随時受け付けていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
借金の返済で困ったときは、お気軽に当事務所まで借金減額のご相談をしてくださいね。
それでは、司法書士の久我山左近でした。