こんにちは、司法書士法人ホワイトリーガルのブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
自己破産は、ご自身が所有する価値ある財産を処分する代わりに、すべての借金の返済義務をなくすことを裁判所から認めてもらう手続きになります。
そんな強力な借金解決の方法である自己破産にもいくつかのデメリットがあります。
自己破産の手続きを取ると信用情報機関に事故情報が登録されますので、しばらくの期間はクレジットカードの利用ができなくなります。
今回の記事では、その影響や対処法について借金問題に詳しい司法書士の久我山左近がわかりやすく解説いたします。
今回の記事を読むと、自己破産がクレジットカードに及ぼす影響についての正しい知識を身に付けることができますので、ぜひ最後までお読みください。
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自己破産するとクレジットカードが利用できなくなる仕組みを詳しく解説！
最近では、キャッシュレスの生活に慣れている方も多いので、自己破産の手続きを取ってクレジットカードが利用できなくなると、生活において不便さを感じる方も多いかもしれません！
確かに、オンラインショッピングなどでクレジットカードを利用する機会はたくさんありますので、クレジットカードが利用できなくなると不便ですよね。
そこで今回の記事では、自己破産後にクレジットカードを利用できない期間や、自己破産後も利用できるカードについて司法書士の久我山左近が詳しく解説いたします。
自己破産後はクレジットカードが利用できなくなります！
自己破産の手続き後は、原則としてクレジットカードを利用することができなくなります。
そもそもクレジットカードのクレジットとは「信用」という意味で、カード会社が利用者を信用して一時的に立替え払いをしているという構造なので、クレジットカードは短期的な借金ということになります。
そのため自己破産の手続き後は、新たなローンを組めなくなるのと同様に、クレジットカードを利用することはできなくなります。
クレジットカードの新規発行は難しくなります。
自己犯の手続きを取ると、信用情報機関に事故情報が登録されますので、約５年から１０年程度の期間は新たにローンやクレジットカードの作成ができなくなります。
新たにクレジットカードを作成する場合は、この信用情報を確認いたしますので、事故情報が登録されている方は審査に落ちることになります。
今あるクレジットカードも使えなくなる可能性が高くなります。
自己破産の時点で利用していないクレジットカードは、自己破産の手続きで申告する必要がありませんので、そのまま利用することが可能なことがあります。
ただし、クレジットカード更新の時期に信用情報が確認されれば、更新で解約の措置が取られる可能性もあります。
クレジットカードを利用できない期間は５年から１０年です！
以下に信用情報機関の種類と取り扱い業者を表にしてみました。
| 通称 | 正式名称 | 主な対象業者 |
| CIC | (株)シー・アイ・シー | クレジット会社・消費者金融など |
| JICC | (株)日本信用情報機関 | 消費者金融・銀行など |
| KSC | 全国銀行個人情報信用情報センター | 銀行・信用金庫など |
信用情報機関には３つの業者があり、それぞれの信用情報機関で対象業者が違って、CICとJICCが一般的なローンやクレジットで、KSCが銀行でのローンと考えておけばいいでしょう！
それでは、再び金融業者やクレジット会社でのローンやクレジットカードの利用が出来るようになるということは、上記の信用情報機関に記録してある事故情報が抹消される必要があります。
その信用情報が回復される期間と、その起算点を一覧表にしてみましたので、ご覧になってください。
| 種類 | 起算日 | CIC | JICC | KSC |
| 任意整理 | 和解成立日 | ５年 | ５年 | ５年 |
| 個人再生 | 手続き開始決定日 | ５年 | ５年 | １０年 |
| 自己破産 | 免責許可確定日 | ５年 | ５年 | １０年 |
自己破産の場合の信用情報が回復されるまでの期間は、自動車ローンやクレジットカードの利用の場合は約５年、銀行系のカードローンや住宅ローンで１０年程度になります。
クレジットカードのポイントやETCカードはどうなる？
自己破産によってクレジットカードを利用できなくなる原因は、クレジットカード会社にもよりますが、基本的に「利用停止」ではなく「解約」になります。
そのため、クレジットカードに溜まっていたポイントは、すべて失効してしまいますので、自己破産前に保有するポイントを使い切ってしまいましょう！
また、クレジットカードに付属しているETCカードも利用できなくなります。
ただし、最近ではETCパーソナルカードといったデポジットで利用できる便利なカードがありますので、クレジットカードがなくなっても困る場面が少なくなっています。
自己破産後にクレジットカードを利用したい場合の対処法を紹介します。
クレジットカードが一種の「借金」になるので利用できないという点からすれば、「借金ではないカード」なら利用することが可能になります。
ここからはクレジットカードの代替品になる便利なカードをご紹介いたします。
デビットカードを利用する。
銀行口座に預けている金額の限度で利用することができるデビットカードは、借金を返せなくなるリスクがありませんので、自己破産した人であっても利用することができます。
デビットカードを利用すると、即座に銀行口座からお金が引き落とされますので、現金と同じような感覚で利用することができて便利です。
自己破産後だということもありますので、ご自身の金銭感覚を養う勉強にもなるし、むしろデビットカードを利用する方が賢い選択だと思います。
家族カードを利用する。
ブラックリストに登録されるのは、自己破産の手続きを取るご自身のみになりますので、自己破産をした後であっても、夫婦や親子などで利用することができる家族カードは引き続き利用することが可能です。
しかし、家族カードは家族の信用になりますので、もし使い過ぎるとカード名義人である家族に迷惑がかかるので、計画的な利用を心がけましょう！
プリペイドカードを利用する。
最近では、プリペイド式のクレジットカードも増えていますね。プリペイドという名前の通りで、事前に入金して利用しますので、使い過ぎるということにもなりませんし、金銭感覚を養いやすいのはデビットカードと同じようなメリットがあります。
どうでしょう！今回のブログ「自己破産後はクレジットカードが利用不可に！その理由や対処法を解説！」というテーマの解説は以上になります。
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久我山左近それでは、司法書士の久我山左近でした。
