こんにちは、司法書士法人ホワイトリーガルのブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
借金の返済が苦しいから自己破産をしようと思っているんだけど、自己破産するとクレジットカードやローンが使えなくなっちゃうんだよね?
自己破産によって信用情報に事故情報が登録されると、しばらくの期間は信用情報は回復しないんじゃ!
自己破産した後に信用情報を回復させるにはどうしたらいいんですか?
基本的には、信用情報を回復させる裏ワザなどは存在しないんじゃが、クレジットカードを作るためにはいくつかのコツがあるので、ここで解説するぞ!
自己破産をすると、ほぼすべての借金の返済義務が帳消しになりますが、その代わりに自己破産をしてからしばらくの期間はクレジットカードやローンが利用出来なくなります。
今回のブログでは、自己破産によって信用情報に事故情報が登録される仕組み、また自己破産後にクレジットカードを作るコツについても司法書士の久我山左近が詳しく解説いたします。
今回の記事を読むと、自己破産と信用情報に関する正しい知識が身に付きますので、ぜひ最後までお読みください!
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自己破産によって信用情報に事故情報が登録される仕組みを解説!
自己破産は、裁判所を通す手続きで、すべての借金の返済義務を帳消しにする借金解決方法になります。
とても強力な借金問題の解決方法である自己破産ですが、デメリットの1つとして、自己破産した場合には信用情報機関に事故情報が登録されます。
ここからは、自己破産によって信用情報に傷がつく仕組みについて詳しく解説いたします。
信用情報の仕組みを詳しく解説
個人の借金に関する記録は、信用情報機関という会社に保管されています。
消費者金融からの借金やクレジットカードのリボ払いを3ヶ月以上滞納したり、自己破産などの債務整理をしたりした情報は、信用情報機関に事故情報として記録されます。
カード会社や金融機関は、契約の審査の際に信用情報機関の情報を参照する権限を持っています。
そのため、信用情報機関に事故情報が記録されている期間は新たにクレジットカードやローンの審査に通らなくなってしまいます。
日本の信用情報機関には以下の3つの会社があります。
信用情報機関名 | 事故情報の情報が記録される期間 |
株式会社シーアイシー(CIC) | 契約期間中および契約終了後5年以内 |
株式会社日本信用情報機構(JICC) | 契約継続中及び契約終了後5年以内 |
全国銀行個人信用情報センター(KSC) | 当該決定日から7年を超えない期間 |
3つの信用情報機関は、それぞれで自己破産をした事実が記録される期間は異なります。
また、3つの信用情報機関には、それぞれで信用情報を共有する仕組みがあります。
そのため、もっとも長いKSCの保管期間である「自己破産決定から最長7年間」は信用情報に事故情報が残り続けてしまいます。
KSCの記録は以前の10年から7年に短縮されました。
自己破産に関する情報がもっとも長く残るKSCは、以前は自己破産決定から10年間は情報が残り続けていました。
しかし、令和4年11月以降は、自己破産をした情報の保管期間が最長7年に短縮されました。
ネット上には、10年は記録が残ると書いているサイトも多いですが、それは古い情報になります。
信用情報を回復させる裏ワザや早める方法はある?
インターネット上では、信用情報を回復させる裏ワザを紹介しているようなサイトもありますが、信用情報の内容を外部から変更したり、回復を早めたりする方法は一切ありません。
貸金業者が審査の際に、申し込んできた人に返済能力があるかどうか確認するために信用情報を参照いたしますが、その信用情報が、特定の人や組織にお金を払って削除できるとなると、信用情報機関の信用性が揺らぐことになります。
ただし、ブラックリストに登録されている期間であっても新たにクレジットカードを作成できる方法がない訳ではありません。
色々な販売サイトには、利用頻度や利用金額によって会員のランクがあり、その会員のランクによっては自動的にクレジットカードの作成が可能なケースがあります。
なお、自己破産後に自動車ローンを組んだり新しくクレジットカードを作りたい場合は、年収をあげたり勤続年数を積むなどして、少しでも社会的信用を作っておくことが重要なポイントになります。
自己破産後にクレジットカードを作るためのコツを解説します。
自己破産後に新たにクレジットカードを作るためには、以下の項目が重要なポイントになります。
信用情報が回復するのを待つ
新たにクレジットカードを作る上での重要なポイントは、やはり信用情報が回復するのを待つのが一番になります。
カード会社は、審査の際にほぼ確実に信用情報機関の情報を参照するため、信用情報に事故情報が登録されているうちはクレジットカードを作るのは難しくなります。
ただし、信用情報はあくまで審査の参考であるため、カード会社独自の基準によって、信用情報に事故情報が登録されている方でも新たにクレジットカードが作れるケースもあります。
とはいえ、確実にクレジットカードを作るためには、やはり信用情報が回復してから申し込む方がいいでしょう。
ご自身の収入を安定させる
クレジットカード会社は、信用情報だけでなく、本人に関する様々な情報を元に審査を行います。
クレジットカードを申し込む際には、住所や電話番号などの個人情報の他に、必ず年収も記載する必要がありますが、収入の多さは審査の際にかなり重視されることが考えられます。
そのため、新たにクレジットカードを作りやすくするためには、ご自身の収入を少しでも増やしておくことが重要なポイントになります。
利用限度額は最低額で申し込む
自己破産後にクレジットカードを作る際には、利用限度額を最低額で申し込むようにしましょう。
申し込みの限度額が少額であれば、それだけ支払いが遅れて滞納するリスクも減るため、審査に通りやすくなる可能性が高くなります。
まずは少額な限度額で始めて、利用を続けることで、徐々に限度額を上げる方法がいいでしょう!
ただし、クレジットカードの利用は翌月一括に限り、利用額をリボ払いにしてしまうと、いい意味でのクレジットヒストリーが築けなくなりますので、ご注意ください。
同時に複数社に申し込みをしない
信用情報機関には、クレジットカードを申し込んだという情報も6ヶ月から1年程度は記録として保存されます。
そのため、同時にいくつもの会社に申し込んでいるということは、すぐにバレてしまいます。
自己破産後に限らず、新たにクレジットカードを申し込む際には1社ずつ申し込みをにして、万が一審査に落ちた場合は少し期間をおいてから改めて申し込みをいたしましょう。
信用情報が回復するまでの対処法を紹介します。
信用情報が回復するまでは、基本的にはクレジットカードは作れませんので、ここでは信用情報が回復するまでにクレジットカードの代わりとして使えるカードを紹介いたします。
デビットカードやプリペイドカードを利用する
信用情報が回復するまでは、クレジットカードの代わりにデビットカードやプリペイドカードの利用するのがお勧めです。
特にVISAなどのサービスが付帯されているデビットカードは、ネットでのショッピングなどでもほとんど利用できますので、とても便利ですし、作成するのに信用情報を元にした審査がありませんので、自己破産後でも普通に作ることが可能です。
また、両方ともクレジットカードのように使いすぎて払えないというリスクがありませんので、自己破産後にご自身の生活を立て直す上でも役に立ちます。
ETCパーソナルカードを利用する
クレジットカードがなくなって1番困るのが、高速道路を通る時に必要になるETCカードが利用出来なくなることではないでしょうか?
しかし、最近ではそんな心配さえ必要なくなっていて、クレジットカードを持たない方に向けてETCパーソナルカードを作成することが可能になりました。
ETCパーソナルカードは、クレジットカードのような審査は不要で、ETCカードのみを発行できます。
ただし、発行にはデポジット(保証金)を預ける必要があります。
自己破産により信用情報がブラックになるデメリット
自己破産によって信用情報がブラックになるデメリットは、以下の項目になります。
新たにクレジットカードが作れなくなる
クレジットカード会社は、新規契約の際に信用情報をもとにした審査を行いますので、自己破産後に信用情報がブラックになっている期間は、基本的にクレジットカードを作成することは出来ません。
自動車ローンが組めなくなる
新たな自動車の購入する場合にも、ローンの審査は信用情報を参照に致しますので、自動車ローンを組むことが難しくなります。
また、消費者金融や銀行などのカードローンも契約審査の際に信用情報を参照しますので、自動車ローンと同様に審査に通るのが難しくなります。
新たな賃貸契約の審査に落ちる可能性があります
最近では、新たに賃貸契約を締結する際は、家賃保証の会社を付ける必要がありますが、その家賃保証の会社が信販系の場合は、その審査に落ちてしまう可能性があります。
ただし、家賃保証が信販系であるケースはそれほど多くありませんし、家賃保証の会社を変えてしまえば賃貸契約を結べることが多いので、この点についてはそれほど心配する必要はないかと思います。
スマホ本体の分割購入が難しくなる
まず、自己破産後でも新たな通信契約を結ぶのに影響がありません。
しかし、スマートフォン本体を分割払いで購入する際は、携帯キャリアを通して信販会社のローンで組みますので、信用情報を参照にした審査を行うことで、スマホ本体の分割購入が出来ないケースが出てきます。
ただし、スマホ本体が10万円以下であれば割賦販売法の関係でローン審査を必要としないため、分割払いでの購入が出来る可能性が高くなります。
それでは、今回のブログ「自己破産後の信用情報回復までの期間は何年?司法書士が解説します!」というテーマについての解説は以上となります。
また、当サイトを運営する司法書士法人ホワイトリーガルでは、いつでも借金のお悩みの無料相談をおこなっています。
また、ご自身の借金の月々の返済がどれぐらい減額できるかの「借金減額無料診断」も随時受け付けていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
借金の返済で困ったときは、お気軽に当事務所まで借金減額のご相談をしてくださいね。
それでは、司法書士の久我山左近でした。