こんにちは、司法書士法人ホワイトリーガルのブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
自己破産の手続きは、ご自身が所有している価値のある財産を処分する代わりに、すべての借金の返済義務をなくすことを裁判所に認めてもらう手続きになります。
とても強力な借金の解決方法である自己破産ですが、もちろんいくつかのデメリットがあります。
今回の記事では、自己破産のデメリットやペナルティについて、また自己破産でも免除されない借金である非免責債権についても借金問題に詳しい司法書士の久我山左近がわかりやすく解説いたします。
今回の記事を読むと、自己破産のデメリットについての正しい知識を身に付けることができますので、ぜひ最後までお読みください。
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自己破産のデメリットについて、また非免責債権についても解説します!
自己破産は、すべての借金を帳消しにできる強力な手続きですが、当たり前ですがいくつかのデメリットもあります。
今回の記事では、自己破産に伴うデメリットや自己破産に関する誤解などをわかりやすく解説いたします。
自己破産のデメリットをわかりやすく解説します。
自己破産最大のデメリットは、ご自身が所有している価値のある財産を処分されてしまうことです。
自己破産をしてもご自身のお手元に残る財産は以下の通りになります。
- 破産手続き開始決定後に得た財産
- お手元にある現金99万円まで
- 差し押さえ禁止財産
差し押さえ禁止財産とは、最低限の衣服、食料、家電など衣食住に関わるものや手取りの4分の3の給料(手取りが44万円を超える場合は、33万円まで)がこれに当たります。
またスマホやパソコンなどもお手元に残すことが可能です。
当たり前ですが、自宅やマンションなどの不動産や自動車などは多くの場合で処分の対象になります。
新規の借り入れやクレジットカードの新規作成が困難になります。
自己破産の手続きを取ると、信用情報機関に事故情報が登録されますので、約5年から10年程度の期間は新たなローンやクレジットカードの利用ができなくなります。
一般的な目安になりますが、ローンやクレジットカードが5年の期間、銀行系のローンが10年の期間は新たなローンが利用できなくなります。
保証人が責任を取ることになります。
自己破産すると借金はすべてなくなりますが、その借金の中に保証人が付いている借金があると、保証人に対して一括で請求が行くことになります。
もし、保証人に対して迷惑をかけたくない場合は、自己破産ではなく任意整理で保証人が付いている借金を除いて、それ以外の借金のみを整理するようにしましょう。
破産の事実が官報に載ります。
官報とは、国が定期的に発行する機関紙のことで、「新しく決まった法令」や「国からの告知」などが掲載されています。自己破産をすると、その事実とともに名前や住所が官報に掲載されます。ただし、官報は一般的な書店では購入することができませんし、金融機関でもない限り見ることはありませんので、この官報から自己破産したという事実が会社や友人にバレる可能性はありません。
破産の手続き中に生活に制限があります。
まず、自己破産の手続き中は特定の資格や特定の職業は制限されることになります。
以下が制限がかかってしまう職業の一部になります。
- 弁護士
- 税理士
- 警備員、警備業者
- 質屋営業の許可
- 生命保険外交員
- 宅地建物取引士
上記の資格や職業に該当する方は、自己破産の手続き中だけとはいえ仕事ができなくなるのは大きな死活問題になりますので、資格や職業の制限がない個人再生でご自身の借金問題を解決するのがベストな選択になります。
また、不動産などの高額な財産がある方に限定されますが、引っ越しをする場合や長期の旅行に行く場合には裁判所の許可が必要になります。
また、届いた郵便物には破産管財人からのチェックが入ります。
ネット上にある自己破産のデメリットでよくある誤解!
インターネットやSNSには様々な自己破産の情報があるけど、自己破産のデメリットについての誤解も多くありますので注意いたしましょう!
以下のような書き込みはすべて間違いになります。
- 仕事を解雇される
- 会社や友人にバレてしまう
- 戸籍や住民票に記録が残る
- 家族が代わりに返済しなければならない
- 選挙権を失う
- 携帯電話が契約できなくなる
- 年金がもらえなくなる
- スマホを没収される
- パソコンを没収される
以上はすべて間違いになります。自己破産するとご自身が持っている高額な財産は処分されますが、逆に言えば財産を持っていなければ自己破産の1番のデメリットがありませんので、自己破産の手続きを前向きに検討してもいいと思います。
自己破産でも免除されない借金である非免責債権を解説します。
非免責債権とは、自己破産をして免責許可決定が得られたとしても免責されない債権のことになります。ここでは自己破産をしても免除されない非免責債権について解説いたします。
- 税金や保険料などの租税などの請求権
- 悪意による不法行為に基づいた損害賠償請求権
- 故意または重過失により加えた人の生命または身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権
- 夫婦間の相互協力扶助義務に基づく請求権
- 夫婦間の婚姻費用分担義務に基づく請求権
- 親族や子どもの扶養義務および監護義務に基づく請求権
- 雇用関係に基づいて生じた使用人の請求権
- 罰金などの請求権
簡単に要約すると、税金や保険料、損害賠償請求権、婚姻費用、養育費、罰金などは自己破産をしても免除されません。自己破産をしてもすべての借金が帳消しになるわけではありませんので充分に気を付けてください。
自己破産のデメリットが気になるなら他の債務整理を検討しよう!
自己破産の1番のデメリットは、ご自身が所有している財産を処分さえてしまうことなので、もしご自身の財産をお手元に残したい場合は、他の債務整理の方法である任意整理か個人再生を検討いたしましょう!
また、自動車ローンがあって自動車を残したい場合は、自動車ローンを除いて整理ができる任意整理がお勧めの手続きになります。
保証人がいて保証人に迷惑をかけたくない場合も任意整理で保証人が付いている借金以外を整理することになります。
同居している家族に借金のことを知られたくない方は任意整理がベストな選択になります。
また、自己破産の資格制限や職業制限に該当する方は個人再生の手続きを検討する必要があります。
どの手続きが自分にとってベストなのかがわからない方は、ぜひ当事務所の無料診断のページからお気軽にお問い合わせください。
どうでしょう!今回のコラム「自己破産のデメリットやペナルティとは?免除されない借金も解説!」というテーマの解説は以上になります。
当サイトを運営する司法書士法人ホワイトリーガルでは、借金のお悩みの無料相談に限らず、現在の月々の返済額がどれぐらい減額できるのかを調べる借金減額無料診断を受け付けています。
ぜひ、お気軽に当事務所の無料相談を利用していただきご自身の借金問題を解決していただきたいと思います。
借金の返済で困ったときは、お気軽に当事務所まで借金減額のご相談をしてくださいね。
それでは、司法書士の久我山左近でした。